アグスタ3気筒系の前側のエンジンマウントは、
今までは長~い貫通ボルトで
エンジンのシリンダー部分を挟み、
フレーム左右を締めこむ構造でした。
3気筒シリーズがデリバリーされてしばらくすると、
レースを得意とするショップさんなど
で知られるようになったのが、
「ここのボルトを緩めにするとエンジンが軽く回るようになる」
というものでした。

パドックでも最初の試乗車のF3を研究用にばらした時に気づいて、
ベースとなる締め付けトルクの数値を探りました。

スリーブレスのボアピッチの狭いシリンダーは、
左右から締められることでわずかに歪み、
ピストンのフリクションとなります。

もちろん規定トルクで締めて
エンジンが壊れたりすることは無いですが、
パドックでは3気筒モデルの新車納車整備時と
初回点検時(エンジン回転数を上げての再調整)、
修理などで持ち込まれた車輌では、
必ずここの締め付け調整を行います。

ただ、エンジンをフレーム剛性の一部として設計されていますので、
緩めすぎてもダメで、パドックで決めたベースの最低トルク数値をもとに、
1台1台試乗しつつエンジン回転が重くならないギリギリの締め付けを探ります。

ここの締め付けはもちろんメーカーもわかっていたようで
今回のユーロ4仕様のマイナーチェンジに合わせて改良してきました。

今までの長~い1本のボルトから、
左右独立でそれぞれ締め付ける方法に
変わっています。
エンジンに歪みを与えずに
車体剛性もアップさせています。
ピストン、シリンダーの磨耗や寿命にも良いと思われます。

さて、この2017年仕様を早速2014年モデルのリヴァーレに施してみました!
20170911_201418

フレームをはずし
20170911_202156
エンジンマウント部分にヘリサート処理(ネジ山を作る)をします。
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左右をそれぞれ独立させてボルトで締め付けます。20170911_214914
(今回は大丈夫でしたが、フレームとエンジンの隙間が大きいときにはシムを入れて隙間調整をします)
20170911_215133

さて、あとは晴れたら試乗です!楽しみです。